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原著
自傷行為による頸部切創の9症例
著者: 宮本隆行1 大上研二1 大貫純一1 小田桐恭子1 飯田政弘1 高橋正紘1
所属機関: 1東海大学医学部専門診療学系耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.389 - P.392
文献購入ページに移動頸部には頸動静脈,喉頭,気管,食道,脊髄などの重要臓器があり,頸部切創は致死的となる可能性が高い。われわれ耳鼻咽喉科・頭頸部外科医は頸部の外傷を扱う科として,救急救命の現場で果たす役割は大きい。頸部切創の原因には交通事故,労働災害,スポーツ事故などがある。近年,不景気な社会に伴い,自殺企図などの自傷行為による頸部外傷で,救命救急に搬送される患者が増加している1)。当科では最近1年間に自殺企図による頸部切創を9例経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。
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