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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科75巻7号

2003年06月発行

文献概要

連載 シリーズ/耳鼻咽喉科診療に必要な他科の知識

⑥神経内科:頭痛

著者: 間中信也1

所属機関: 1温知会間宮病院

ページ範囲:P.497 - P.502

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I.はじめに

 頭痛は全診療科が関わる普遍的な症状である。その原因の有無により症候性頭痛(二次性頭痛)と機能性頭痛(一次性頭痛)とに大別される。機能性頭痛は「反復性または持続性に起こり,経過が長期にわたる頭痛」であり慢性頭痛と同義に用いられる。片頭痛,緊張型頭痛,群発頭痛がその代表である。俗に「頭痛もちの頭痛」ともいわれている。

 慢性頭痛は,自覚症状が主で他覚的な症状に乏しく,確実な診断マーカーがないために診断があいまいになりがちであった。1988年国際頭痛学会(IHS)では,慢性頭痛の疾患概念を明らかにする第一歩として,表1に示す新しい分類と診断基準を作成した1)。ちなみに耳鼻咽喉科的な疾患による頭痛は第11群に分類されている。この診断基準により初めて共通の土俵の上に立つ頭痛の調査が可能となり,頭痛の疫学調査が多くの国で行われ,慢性頭痛の有病率が明らかにされるようになった。

 本稿では慢性頭痛の中でもインパクトが大きく,かつトリプタンの登場により治療の新世紀を迎えた片頭痛を中心に頭痛の最新動向を紹介する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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