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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科76巻11号

2004年10月発行

鏡下咡語

頭頸部腫瘍の診断にFNAは必要か

著者: 牧嶋和見12

所属機関: 1医療・労働衛生コンサルティング 2産業医科大学

ページ範囲:P.794 - P.796

文献概要

1.はじめに

 世の中には,納得のゆかない既成概念が結構多く存在する。医学医療の分野においても同様である。それらは,不注意な混同や一寸した早合点の思い込みなどによって成り立っていることが多い。本稿では,医療の中で,かねがね筆者が疑問に思っている,いわゆるFNAの頭頸部腫瘍診断への応用を話題として取り上げて考えてみたい。稿を進めるにあたり,まず,本題に対する筆者のスタンスを明確にしておきたい。筆者は,頭頸部腫瘍の診断に対するFNA施行に否定的である。ちなみに,その根拠となるいわば医療哲学は,筆者の医学医療の経験過程,つまり筆者が臨床病理医として剖検(autopsy)を含めた病理形態学的診断に携った体験に基づく。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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