文献詳細
原著
両側同時性急性感音難聴として発症した小脳・脳幹多発梗塞の1症例
著者: 堀容子12 大島猛史12 小倉正樹1 須納瀬弘2 小林俊光2
所属機関: 1いわき市立磐城共立病院耳鼻咽喉科 2東北大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科学教室
ページ範囲:P.851 - P.855
文献概要
急性高度感音難聴は日常診療で頻繁に遭遇し,その多くは突発性難聴として扱われる。しかし,感音難聴は蝸牛から中枢に至る聴覚路のいずれの部位が障害されても起こるため,中枢性疾患など生命を脅かす重篤な疾患の部分症である可能性を常に念頭に置き,病歴や神経学的所見に注意を払って診察を進める必要がある。
今回われわれは,両側同時性の急性感音難聴として発症した小脳・脳幹多発梗塞の1症例を経験したので報告する。
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