文献詳細
原著
文献概要
I.はじめに
めまいのみを訴える患者の中で脳梗塞が占める頻度は数%程度といわれ,しかもその大半の予後は良好といわれている1)。しかし,重大な結果を招いた例も存在するため1),めまい患者を診察する際にはたとえめまい以外の訴えがなくても中枢疾患を念頭におく必要がある。
今回われわれは,回転性めまいと嘔吐を訴えて来院し,初診時水平回旋混合性眼振以外の神経徴候がはっきりしなかったため,前庭神経炎として治療を開始したが,のちに延髄外側梗塞と判明した1例を経験したので報告する。
めまいのみを訴える患者の中で脳梗塞が占める頻度は数%程度といわれ,しかもその大半の予後は良好といわれている1)。しかし,重大な結果を招いた例も存在するため1),めまい患者を診察する際にはたとえめまい以外の訴えがなくても中枢疾患を念頭におく必要がある。
今回われわれは,回転性めまいと嘔吐を訴えて来院し,初診時水平回旋混合性眼振以外の神経徴候がはっきりしなかったため,前庭神経炎として治療を開始したが,のちに延髄外側梗塞と判明した1例を経験したので報告する。
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