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原著
頸部に発生したlow-grade fibromyxoid sarcomaの1例
著者: 干谷安彦12 平山裕次1 長谷川稔文1 雲井一夫1
所属機関: 1国立病院機構姫路医療センター耳鼻咽喉科 2神戸大学大学院医学系研究科器官治療医学講座耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
ページ範囲:P.899 - P.902
文献購入ページに移動低悪性線維粘液肉腫(low-grade fibromyxoid sarcoma:以下,LGFMSと略す)は1987年にEvans1)により報告された新しい疾患概念である。一見,良性の線維腫様の組織像を示すが,肺転移や局所再発をきたし悪性の経過をたどることもある軟部組織腫瘍である。本邦での頭頸部領域におけるLGFMSの報告は2003年までに渉猟し得た限り2例に過ぎない2,3)。
今回われわれは,左頸部に発生したLGFMSの1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。
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