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特集 耳鼻咽喉科・頭頸部外科の癌化学療法レジメン Ⅱ.頭頸部の扁平上皮癌以外の悪性腫瘍
2.悪性リンパ腫
著者: 原渕保明1 荻野武1
所属機関: 1旭川医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教室
ページ範囲:P.947 - P.952
文献購入ページに移動I.はじめに
頭頸部領域は悪性リンパ腫の好発部位であり,本邦におけるnon-Hodgkin's lymphoma(NHL)全体の約30~40%,節外性リンパ腫の中では60~70%を占めている。頭頸部原発NHLの自験例234例1,2)を原発部位別に分けると,ワルダイエル扁桃輪原発が125例(53%)と最も多く,次に鼻腔原発が41例(18%),頸部リンパ節原発が38例(16%),さらに唾液腺原発が14例(6%),副鼻腔原発が8例(3%),甲状腺原発が3例(1%)と続く(表1)。
本稿では,頭頸部NHLの臨床像,組織型および標準的化学療法と,筆者らが行っている治療について概説する。
頭頸部領域は悪性リンパ腫の好発部位であり,本邦におけるnon-Hodgkin's lymphoma(NHL)全体の約30~40%,節外性リンパ腫の中では60~70%を占めている。頭頸部原発NHLの自験例234例1,2)を原発部位別に分けると,ワルダイエル扁桃輪原発が125例(53%)と最も多く,次に鼻腔原発が41例(18%),頸部リンパ節原発が38例(16%),さらに唾液腺原発が14例(6%),副鼻腔原発が8例(3%),甲状腺原発が3例(1%)と続く(表1)。
本稿では,頭頸部NHLの臨床像,組織型および標準的化学療法と,筆者らが行っている治療について概説する。
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