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文献概要
特集 画像・動画の保存とプレゼンテーション
3.ビデオ作成(アナログからDVへ)
著者: 鴻信義1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.265 - P.271
文献購入ページに移動I.はじめに
鼻・副鼻腔の内視鏡手術や中耳・内耳の顕微鏡下の手術,あるいは咽喉頭の動的所見などは動画として記録し,教育用や学会発表などに使用する。これまで動画の記録媒体は,16ミリや8ミリフィルムに始まりU-maticを経て,(S-)VHSやHi-8などアナログ方式のビデオテープが主体であった。現在でも学会でのビデオ演題は,ほとんど(S-)VHSの使用が指定されている。当教室でも1990年頃より主にHi-8が動画の録画目的で使用され,鮮明な画像が記録されてきた。しかし,(S-)VHSやHi-8はテープという形で保存するため,たびたびの再生や録画してからの時間の経過に伴い,テープの劣化やカビの付着などいくつか問題点があった。また学会プレゼンテーション用ビデオを作成する際,編集上どうしても何度かはダビング作業を重ねる必要があり,そのつどテープの画質や色調が劣化するという欠点があった。
このような状況の中,一般社会ではカメラ付き携帯電話,衛星や地上波によるデジタル放送など情報のデジタル化が急速に進み,画像や音声情報が適切に圧縮され効率的に送信できるため,画質や音質が飛躍的に高まった。一方,医学の世界でも日常診療における電子カルテの導入やデジタルカメラによる静止画像の記録保存など,様々なことがデジタル化されてきている。最近,学会の発表形式もスライドを用いたアナログ的な発表形式からパソコンを用いたプレゼンテーションへと変化してきているが,それに伴い今後は,動画のプレゼンテーションもアナログ形式からデジタル形式へ移行すると考える。
本稿では,主に学会発表用デジタルビデオ(DV)の作成に必要な基礎知識と実際の方法を中心に述べる。
鼻・副鼻腔の内視鏡手術や中耳・内耳の顕微鏡下の手術,あるいは咽喉頭の動的所見などは動画として記録し,教育用や学会発表などに使用する。これまで動画の記録媒体は,16ミリや8ミリフィルムに始まりU-maticを経て,(S-)VHSやHi-8などアナログ方式のビデオテープが主体であった。現在でも学会でのビデオ演題は,ほとんど(S-)VHSの使用が指定されている。当教室でも1990年頃より主にHi-8が動画の録画目的で使用され,鮮明な画像が記録されてきた。しかし,(S-)VHSやHi-8はテープという形で保存するため,たびたびの再生や録画してからの時間の経過に伴い,テープの劣化やカビの付着などいくつか問題点があった。また学会プレゼンテーション用ビデオを作成する際,編集上どうしても何度かはダビング作業を重ねる必要があり,そのつどテープの画質や色調が劣化するという欠点があった。
このような状況の中,一般社会ではカメラ付き携帯電話,衛星や地上波によるデジタル放送など情報のデジタル化が急速に進み,画像や音声情報が適切に圧縮され効率的に送信できるため,画質や音質が飛躍的に高まった。一方,医学の世界でも日常診療における電子カルテの導入やデジタルカメラによる静止画像の記録保存など,様々なことがデジタル化されてきている。最近,学会の発表形式もスライドを用いたアナログ的な発表形式からパソコンを用いたプレゼンテーションへと変化してきているが,それに伴い今後は,動画のプレゼンテーションもアナログ形式からデジタル形式へ移行すると考える。
本稿では,主に学会発表用デジタルビデオ(DV)の作成に必要な基礎知識と実際の方法を中心に述べる。
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