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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科76巻5号

2004年04月発行

特集 上気道アレルギーを診る

4.鼻アレルギーの治療 1)保存的治療―適応と薬剤の選択

(2)薬物療法(局所)

著者: 馬場廣太郎1

所属機関: 1獨協医科大学耳鼻咽喉科気管食道科

ページ範囲:P.47 - P.58

文献概要

I.はじめに

 アレルギー性鼻炎に対する薬物療法の投与経路は,経口および経鼻投与が少数の例外を除く全てと考えてよい。ケミカルメディエーター遊離抑制薬や受容体拮抗薬は内服薬が主体で,局所用剤は鼻用ステロイド薬の占める割合が高い。かつて点鼻薬といえば血管収縮薬と考えられていたが,1967年インタール(R)の開発以来,アレルギーに起因する鼻症状を抑制する薬剤の経鼻投与という方法が拓かれたのである。その後副作用の軽減や高濃度の薬剤を局所に直接作用させることが可能なこの方法によって,局所ステロイド薬が生まれ,第2世代抗ヒスタミン薬にも点鼻薬が開発されるに至った。最も,抗ヒスタミン薬の点鼻用剤は市販薬であるOTCが先行しており,第1世代抗ヒスタミン薬と血管収縮薬の合剤が多数発売されている。

 処方薬の局所用剤は,ケミカルメディエーター遊離抑制薬(インタール(R),ソルファ(R)),第2世代抗ヒスタミン薬(ザジテン(R),リボスチン(R)),局所ステロイド薬(プロピオン酸ベクロメタゾン,フルニソリド,プロピオン酸フルチカゾン)および点鼻用血管収縮薬(5薬剤)がある。なお,抗コリン薬の点鼻用剤は製造が中止された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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