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特集 頭頸部癌の治療指針―私たちはこうしている― 3.ルビエールリンパ節転移の治療方針―下咽頭癌を中心に―
3)ルビエールリンパ節転移と予後
著者: 千々和秀記1
所属機関: 1久留米大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座
ページ範囲:P.451 - P.455
文献購入ページに移動I.はじめに
咽頭後リンパ節,特に外側咽頭後リンパ節はルビエールリンパ節として知られている。頭頸部悪性腫瘍の中で特に咽頭癌はしばしばルビエールリンパ節転移をきたすことが述べられているにもかかわらず,ルビエールリンパ節転移と予後についての報告は少ない。
咽頭癌の中で,上咽頭癌は解剖学的位置から転移をきたしやすく,中咽頭癌,下咽頭癌は粘膜下リンパ流が上方へ向かうことから転移をきたしやすい。特に下咽頭癌では,ルビエール転移の頻度は高く,頸静脈リンパ節群とともに予後を左右する因子とし臨床的にも重要と考えられている。
本稿では,当院で治療を行った下咽頭癌症例におけるルビエールリンパ節転移について臨床的に検討した結果を報告し,主に予後について考察する。なお,本論文ではルビエールは所属リンパ節として取り扱った。
咽頭後リンパ節,特に外側咽頭後リンパ節はルビエールリンパ節として知られている。頭頸部悪性腫瘍の中で特に咽頭癌はしばしばルビエールリンパ節転移をきたすことが述べられているにもかかわらず,ルビエールリンパ節転移と予後についての報告は少ない。
咽頭癌の中で,上咽頭癌は解剖学的位置から転移をきたしやすく,中咽頭癌,下咽頭癌は粘膜下リンパ流が上方へ向かうことから転移をきたしやすい。特に下咽頭癌では,ルビエール転移の頻度は高く,頸静脈リンパ節群とともに予後を左右する因子とし臨床的にも重要と考えられている。
本稿では,当院で治療を行った下咽頭癌症例におけるルビエールリンパ節転移について臨床的に検討した結果を報告し,主に予後について考察する。なお,本論文ではルビエールは所属リンパ節として取り扱った。
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