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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科76巻9号

2004年08月発行

文献概要

特集 頭頸部癌の治療指針―私たちはこうしている― 6.甲状腺癌頸部リンパ節転移症例の治療指針―郭清をどこまで行うか―

2)新鮮例について

著者: 鹿野真人1 鈴木政博1

所属機関: 1福島県立医科大学耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.609 - P.613

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I.はじめに

 甲状腺癌は他の固形悪性腫瘍に比べ比較的予後がよい一方で,早期からリンパ節転移をきたすため,従来,頸部に対しては積極的に頸部郭清術が施行されてきた1,2)。しかし,近年の臨床的検討により,リンパ節郭清により得られる治療予後に大きな変わりがないことから,リンパ節郭清の適応やその郭清範囲についての議論があり,その結果,様々な考えのもとにリンパ節転移に対する治療が行われている。

 本稿では甲状腺癌のおよそ95%を占めるといわれる分化癌,特に乳頭癌について甲状腺のリンパ流とリンパ節転移の実態,さらに最近の話題のセンチネルリンパ節の結果や稀な部位へのリンパ節転移の報告から,新鮮例での至適な郭清範囲やその術式について述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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