文献詳細
原著
文献概要
I.はじめに
耳鼻咽喉科領域の悪性腫瘍で聴器腫瘍は1%強といわれ,比較的珍しいとされている1)。しかし,いったん聴器に腫瘍が発生し,外耳道軟骨や側頭骨に浸潤すると摘出に困難が生じることもある。耳介に限局している場合は,切除は容易と思われるが,耳介軟骨を切除すべきか否かが問題となる。聴器腫瘍は,もともと少ないうえに,その解剖学的部位から皮膚科や形成外科を受診するためか,耳鼻咽喉科からの報告はかなり少ない。
今回,耳介に限局した基底細胞癌症例を経験したので報告する。
耳鼻咽喉科領域の悪性腫瘍で聴器腫瘍は1%強といわれ,比較的珍しいとされている1)。しかし,いったん聴器に腫瘍が発生し,外耳道軟骨や側頭骨に浸潤すると摘出に困難が生じることもある。耳介に限局している場合は,切除は容易と思われるが,耳介軟骨を切除すべきか否かが問題となる。聴器腫瘍は,もともと少ないうえに,その解剖学的部位から皮膚科や形成外科を受診するためか,耳鼻咽喉科からの報告はかなり少ない。
今回,耳介に限局した基底細胞癌症例を経験したので報告する。
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