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原著
薬剤性無顆粒球症が原因と考えられた急性喉頭蓋炎の1例
著者: 坂井田麻祐子1 藤田健一郎1 宮原幸則2
所属機関: 1済生会松阪総合病院耳鼻咽喉科 2みやはら耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.747 - P.750
文献購入ページに移動急性喉頭蓋炎は発熱,咽頭痛,嚥下時痛,呼吸困難を主訴として発症し,しばしば緊急な対応が必要となる疾患であり,その原因には,舌根扁桃炎や扁桃周囲膿瘍などの上気道炎に併発するものや,舌根部異物からの炎症の波及,さらに喉頭蓋囊胞の関与などが挙げられている1)。本疾患は耳鼻咽喉科救急外来における最重要疾患の1つであり,その診断と治療には迅速かつ的確さが求められる。
今回われわれは,詳細な血液学的検査と薬歴聴取によって,薬剤性無顆粒球症による急性喉頭蓋炎と早期に診断し,重篤な合併症をきたすことなく治癒することができた症例を経験したので,文献的考察を加え報告する。
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