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原著
シェーグレン症候群を合併した唾液腺アミロイドーシスの1例
著者: 遠藤一平1 丸山裕美子1 塚谷才明2 古川仭2
所属機関: 1黒部市民病院耳鼻咽喉科 2金沢大学大学院医学研究科
ページ範囲:P.987 - P.990
文献購入ページに移動アミロイドーシスは,線維構造を持つ特異なアミロイド蛋白が細胞周囲や組織間隙に沈着し機能障害を起こす原因不明の疾患である。全身性と限局性に大別され,限局性は約30%であり,その大部分が皮膚である1)。耳鼻咽喉科領域では喉頭に認めることが多く,唾液腺に限局発生するアミロイドーシスは比較的稀である2,3)。過去の報告では,唾液腺アミロイドーシスにシェーグレン症候群を合併したものは1例のみであった4)。
われわれは,口渇を主訴に受診した患者で,下口唇生検などの結果,アミロイドーシスとシェーグレン症候群を合併している患者を経験したので,文献的考察を加えて報告する。
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