文献詳細
原著
内頸動脈瘤による動眼神経麻痺の1症例
著者: 寳地信介1 藤村武之1 得居直公1 宇高毅1 塩盛輝夫1 橋田光一1 大淵豊明1 鈴木秀明1
所属機関: 1産業医科大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.1013 - P.1016
文献概要
動眼神経麻痺は,さまざまな疾患が原因となって発生する眼症状である。原因として,脳動脈瘤,糖尿病・高血圧・動脈硬化による血管障害,外傷,腫瘍,副鼻腔の炎症性疾患や囊胞性疾患などが挙げられ1),耳鼻咽喉科医にとっても注意すべき臨床症状と考えられる。今回われわれは,副鼻腔炎の存在によって原因疾患の特定が遅れた動眼神経麻痺症例を経験した。本症例の病態について報告するとともに,動眼神経麻痺の診断,治療,鑑別点について文献的考察を行ったので報告する。
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