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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科77巻13号

2005年12月発行

文献概要

シリーズ 難治性疾患への対応

⑪喉頭肉芽腫症

著者: 多田靖宏1 大森孝一1

所属機関: 1福島県立医科大学医学部耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.1023 - P.1027

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Ⅰ はじめに

 喉頭肉芽腫は,声帯突起部や軟骨部に一側性,あるいは両側性に発生する非特異的炎症による隆起性病変で,古くから知られている。Kleinsasser1)はその成因を,喉頭手術に起因するもの,気管内挿管後に発生するもの,声の酷使や力み発声によるもの,明らかな原因を認めないものに分類しているが,近年は胃食道逆流症(gastroesophageal reflux disease:以下:GERD)に伴うものも報告されている2,3)。喉頭肉芽腫の発生頻度はさほど高くはないが,時に再発を繰り返し,治療に難渋することがある。治療は,薬物治療や音声治療に代表される保存的治療と,手術的治療に大別されるが,原因が多岐にわたるために,いまだ一定した治療指針は確立されていない。

 本稿では,喉頭肉芽腫を原因別に解説し,症状,診断,治療についてまとめ,さらに当科で経験したクエン酸モサプリドが有効であった喉頭肉芽腫の2例について呈示する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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