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原著
顔面神経・外転神経麻痺を呈した悪性外耳道炎の1例
著者: 熊切健一1 荒木圭介2 寶積健2 峯田周幸3 武林悟3
所属機関: 1藤枝市立総合病院耳鼻咽喉科 2静岡済生会総合病院耳鼻咽喉科 3浜松医科大学耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.103 - P.107
文献購入ページに移動悪性外耳道炎は,高齢の糖尿病を有する患者に発症する壊死性外耳道炎である1)。本疾患は緑膿菌感染により生じ,難治性で頑固な耳痛が持続する。外耳道の炎症は骨破壊を伴い周囲組織に広がり,頭蓋底に浸潤して脳神経障害や髄膜炎などの重篤な病態を呈することがある。
今回われわれは,慢性腎不全による血液透析患者において顔面神経麻痺,外転神経麻痺を生じた悪性外耳道炎の1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する。
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