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原著
当科で経験した前頭洞癌の1例
著者: 和田昌興1 八尾和雄1 中山明仁1 山本一博2 中島正已3 岡本牧人1
所属機関: 1北里大学医学部耳鼻咽喉科学教室 2国立相模原病院耳鼻咽喉科 3北里研究所メディカルセンター耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.231 - P.234
文献購入ページに移動鼻・副鼻腔悪性腫瘍のうち,多くは上顎洞癌が占めており,前頭洞癌においては約0.7%と発生頻度は極めて低い1)。
初期には明らかな臨床像を呈さないため,術前の確定診断が比較的困難である。治療法も確立したものはなく,手術療法,放射線療法,化学療法などの単独または組み合わせにより治療されているのが現状である。
われわれは,眼球摘出を含む拡大切除と放射線療法により長期生存を達成した前頭洞癌症例を経験したので,以前の2症例と合わせ若干の文献的考察を加え報告する。
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