文献詳細
特集 聴力改善手術
文献概要
聴覚障害は視覚障害と並んで,極めて障害者の多い感覚器障害である。視覚障害のうち罹患率が高く,一般にも広く認知されている疾患に白内障がある。白内障は,手術によって劇的にその視力が改善されることはよく知られている。それに比して,聴覚障害はなかなか改善しないといわれるし,そのように思われている。耳疾患で白内障に当たるものは耳硬化症と思われるが,その手術による聴力改善はやはり劇的である。しかし,耳硬化症の頻度は白内障に比べて圧倒的に低いので,一般受けしないのも確かである。
一方,白内障のようなレンズ障害と異なった網膜疾患による視覚障害には,現在のところ眼科的に有効な治療手段はあまりないようである。それに比して,網膜疾患に対応するような高度感音難聴に対して,われわれは人工内耳や聴性脳幹インプラントのような聴力改善の手段を有している。人工眼はまだ研究の緒に就いたばかりのようである。
一方,白内障のようなレンズ障害と異なった網膜疾患による視覚障害には,現在のところ眼科的に有効な治療手段はあまりないようである。それに比して,網膜疾患に対応するような高度感音難聴に対して,われわれは人工内耳や聴性脳幹インプラントのような聴力改善の手段を有している。人工眼はまだ研究の緒に就いたばかりのようである。
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