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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科77巻5号

2005年04月発行

特集 聴力改善手術

2.慢性中耳炎

1)慢性化膿性中耳炎 (2)鼓室形成術 ③Ⅲ-i型

著者: 小島博己1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.61 - P.65

文献概要

Ⅰ.手術概念

 日本耳科学会が2000年に新たに耳小骨形成の分類を行い(「伝音再建法の分類と名称について」),この新基準では20年以上にわたり使用されてきた従来のⅢ型およびⅢ型変法と称されていたものが1)Ⅲ-c(tympanoplasty typeⅢ with columella),Ⅲ-i(with interposition),Ⅲ-r(with reposition)およびⅢ型の4つに明確に分類された2)

 Ⅲ型はアブミ骨上部構造に連鎖再建をする耳小骨形成手技であり,アブミ骨の上部構造を利用し,この上に連鎖を再建し伝音効果の増大を図るものである。本章ではⅢ-iについて述べるが,Ⅲ-iとはアブミ骨とツチ骨との間もしくはアブミ骨とキヌタ骨の間に挿入(interposition)する耳小骨形成であり,malleus Incus assembly,malleostapediopexy,またincusを挿入するのでincus interpositionなどと呼称されるのがこれに相当する2)(図1)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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