icon fsr

文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科77巻5号

2005年04月発行

特集 聴力改善手術

2.慢性中耳炎

1)慢性化膿性中耳炎 (2)鼓室形成術 ④Ⅳ型

著者: 髙橋姿1 山本裕1

所属機関: 1新潟大学医学部耳鼻咽喉科学講座

ページ範囲:P.67 - P.71

文献概要

Ⅰ.手術の概念

 鼓室形成術Ⅳ型の適応となる疾患は,一般的には良好な聴力成績を得るのが困難な症例が多い。理由は,この再建法を選択しなくてはならないほど浸食された中耳病変と,その原因となった病態が耳小骨連鎖の再建と維持を困難にしているからである。

 日本耳科学会用語委員会の「伝音系再建法の分類と名称について」1)によれば,Ⅳ型とはアブミ骨底板上に耳小骨連鎖の再建を行うことを意味する。さらに,アブミ骨底板の上にコルメラを立て鼓膜と連絡した場合は,Ⅳ-c(Ⅳ型コルメラ),アブミ骨底板とツチ骨あるいはキヌタ骨との間に再建材料を挿入した場合はⅣ-i(Ⅳ型インターポジション)と分類している。従来からのWullstein Ⅳ型に相当する底板上に鼓膜を形成する方法は,単にⅣと呼んでいる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら