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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科77巻6号

2005年05月発行

文献概要

手術・手技

1本の長針で行う経皮的声帯外方移動術

著者: 西平茂樹1 田中俊彦1

所属機関: 1秋田県厚生連雄勝中央病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.403 - P.407

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Ⅰ.はじめに

 両側声帯正中固定症に対する声帯外方移動術式の中で,Ejnell法1)は他の術式と比較して手技が比較的簡便で組織損傷が少なく,術後発声機能も比較的良好であり,1本のナイロン糸で長期間効果が保てることから広く普及している。

 今回われわれは,先端を工夫した1本の長針を用いて1本の2-0ナイロン糸を経皮的に声帯にかけ外方移動させる方法を考案した。特発性両側反回神経麻痺で呼吸状態が悪化した症例に適用して良好な結果を得た。症例を呈示し,手術方法に関して報告する。

参考文献

1)Ejnell H, et al:A simple operation for bilateral vocal cord paralysis. Laryngoscope 94:954-958, 1984
2)本吉和美・他:両側声帯正中固定症例に対するEjnell法による声帯外方移動術.日耳鼻101:1057-1061,1998
3)一色信彦:甲状軟骨形成術ならびに披裂軟骨内転術.反回神経麻痺,石井英男(編).文光堂,東京,1984,pp159-160
4)田代悦代・他:Ejnell法による声門開大術に対する一考察.日気食会報53:1-5,2002
5)原 浩貴・他:硬性内視鏡下に行うEjnell法.耳鼻臨床97:584-585,2004
6)久 育男・他:Ejnell法による声帯外方移動術.耳鼻臨床90:1190-1191,1997

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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