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特集 頸部リンパ節腫脹
6.特殊な頸部リンパ節腫脹
著者: 秋田泰孝1 鈴木賢二1
所属機関: 1藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院
ページ範囲:P.563 - P.567
文献購入ページに移動Ⅰ.亜急性壊死性リンパ節炎
亜急性壊死性リンパ節炎は1972年に菊地1),藤本ら2)により好中球浸潤を伴わないリンパ節の壊死病巣を特徴とする疾患として初めて報告されたが,現在も原因は不明である。わが国における報告は諸外国に比べ多い。
典型例は20~30歳代の若い女性であるが,男性にも多く,10~30歳代で90%以上を占め,男女比は1:3ぐらいである。
亜急性壊死性リンパ節炎は1972年に菊地1),藤本ら2)により好中球浸潤を伴わないリンパ節の壊死病巣を特徴とする疾患として初めて報告されたが,現在も原因は不明である。わが国における報告は諸外国に比べ多い。
典型例は20~30歳代の若い女性であるが,男性にも多く,10~30歳代で90%以上を占め,男女比は1:3ぐらいである。
参考文献
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