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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科78巻10号

2006年09月発行

文献概要

原著

歯齦部切開にて摘出した鼻口蓋管嚢胞の1例

著者: 齊藤祐毅1 岡田和也2 渡辺健太3 田中利善2 石本晋一2

所属機関: 1竹田綜合病院耳鼻咽喉科 2社会保険中央総合病院耳鼻咽喉科 3東京大学医学部耳鼻咽喉・聴覚音声外科

ページ範囲:P.761 - P.763

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I.はじめに

 鼻口蓋管嚢胞は胎生期に存在し,生後1年以内に消退するとされる鼻口蓋管(切歯管)の残存上皮により形成される顎骨内嚢胞であり,顎骨嚢胞の約2%と比較的少ない疾患とされている1,2)。今回われわれは49歳の男性で硬口蓋および鼻前庭に膨隆をきたし,口蓋に切開を加えず,歯齦部切開により嚢胞摘出した1症例を経験したので文献的報告を交え報告する。

参考文献

1)三又康永・他:顎骨嚢胞の臨床的検討福島・石木の分類に基づいて.日本口腔科学会雑誌41:147-153,1992
2)Elliott KA, et al:Diagnosis and surgical management of nasopalatine duct cysts. Laryngoscope 114:1336-1340, 2004
3)福島祥紘・他:顎骨嚢胞の新分類の提唱.日本歯科医学会誌4:50-63,1985
4)木村まき・他:鼻口蓋管嚢胞の1症例.耳喉頭頸76:25-27,2004
5)松吉秀武・他:硬口蓋の巨大な鼻口蓋管嚢胞の1症例.耳喉頭頸70:751-754,1998
6)河田恭孝・他:自家海綿骨で再建を行った鼻口蓋管嚢胞例.耳鼻臨床93:731-735,2000
7)大澤博之・他:鼻口蓋嚢腫の2例および鼻前庭嚢腫の1例―特にその発生学的考察.耳喉頭頸47:351-357,1973

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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