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原著
喉頭全摘後の再発癌に対して遊離空腸とDP皮弁で再建を行った1例
著者: 舘一史1 中川雅裕1 飯田拓也1 福島千尋1 鬼塚哲郎2 海老原充2 飯田善幸2 瀧澤義徳2 石木寛人2 坪佐恭宏3 佐藤弘3
所属機関: 1静岡県立静岡がんセンター形成外科 2静岡県立静岡がんセンター頭頸科 3静岡県立静岡がんセンター食道外科
ページ範囲:P.947 - P.950
文献購入ページに移動DP皮弁(deltopectoral flap)は頭頸部外科領域の再建に広く用いられている皮弁で,頭頸部癌の頸部皮膚合併切除の再建や術後に生じた瘻孔の閉鎖に使用されることが多い1)。一方,遊離空腸移植は現在では主に咽頭・喉頭・頸部食道摘出術に対して用いられ,標準的再建方法の1つとなっている。咽頭・喉頭・頸部食道に加えて頸部皮膚も切除される症例で遊離空腸とDP皮弁を組み合わせることにより一期的に再建した報告は比較的少ない2)。今回,喉頭癌の喉頭全摘後に皮下に再発を認め,下咽頭,頸部食道,皮膚を合併切除した症例に対して遊離空腸とDP皮弁を組み合わせて再建を行い,良好な結果を得ることができたので,若干の文献的考察を加えて報告する。
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