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原著
耳下腺腫瘍200例の経験から検討した診断・治療上の問題点について
著者: 西村俊郎1 山田和宏1 古川仭1
所属機関: 1金沢大学医学部耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.237 - P.240
文献購入ページに移動I.はじめに
耳下腺腫瘍の診断・治療については,先人の努力により多くの重要かつ有用な報告がなされた1)。その結果,診断や治療上での基本方針には各施設で大きな相違はないものと考えられる2~4)。しかし,実際に発生する腫瘍の組織型の多彩さや顔面神経との相対的な位置関係によりさまざまな問題が発生しうる。今回われわれは過去の耳下腺腫瘍症例を検討し,診断や治療上の問題点を抽出し改善すべき点について考察した。
耳下腺腫瘍の診断・治療については,先人の努力により多くの重要かつ有用な報告がなされた1)。その結果,診断や治療上での基本方針には各施設で大きな相違はないものと考えられる2~4)。しかし,実際に発生する腫瘍の組織型の多彩さや顔面神経との相対的な位置関係によりさまざまな問題が発生しうる。今回われわれは過去の耳下腺腫瘍症例を検討し,診断や治療上の問題点を抽出し改善すべき点について考察した。
参考文献
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3)安田大栄・他:唾液腺腫瘍の臨床統計.耳鼻臨床97:611-614,2004
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