文献詳細
症候群事典 D
文献概要
定義・概念
延髄には人名を冠する症候群が多く知られているが,一般に認知されているのはWallenberg症候群(延髄外側症候群lateral medullary syndrome:以下,LMS)とDejerine症候群1)(延髄内側症候群medial medullary syndrome:以下,MMS)である。上記のLMSとMMSが合併するとBabinski and Nageotte syndromeと呼ばれる。MMSは椎骨動脈(以下,VA)あるいは前脊椎動脈(anterior spinal artery:ASA)が責任血管である。Dejerine自身がオリーブ核間症候群と呼称したように,延髄レベルでオリーブ核より正中よりの構造物の虚血で発症する(図1)。
延髄には人名を冠する症候群が多く知られているが,一般に認知されているのはWallenberg症候群(延髄外側症候群lateral medullary syndrome:以下,LMS)とDejerine症候群1)(延髄内側症候群medial medullary syndrome:以下,MMS)である。上記のLMSとMMSが合併するとBabinski and Nageotte syndromeと呼ばれる。MMSは椎骨動脈(以下,VA)あるいは前脊椎動脈(anterior spinal artery:ASA)が責任血管である。Dejerine自身がオリーブ核間症候群と呼称したように,延髄レベルでオリーブ核より正中よりの構造物の虚血で発症する(図1)。
参考文献
1)Dejerine J:Semiologie des affections du systeme nerveux. Masson et Cie, Paris, 1914, p226
2)鈴木重明・他:ベッドサイドの神経診断.1.病巣部位診断の原則.延髄.Clin Neurosci 21:326-328,2003
3)高橋丈二・他:Dejerine症候群.日本臨床別冊神経症候群Ⅰ:86-87,1999
4)加藤丈夫・他:東北地区「延髄梗塞」共同調査報告書.脳卒中24:240-246,2002
掲載誌情報