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文献概要
症候群事典 L
Lyell syndrome(中毒性表皮壊死融解症)
著者: 中田誠一1 中島務1
所属機関: 1名古屋大学医学部耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.170 - P.170
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別名,中毒性表皮壊死融解症(toxic epidermal necrosis:以下,TEN)ともいう。種々の病的過程のある時期に,ちょうど第2度熱傷のように表皮が広範に剝離する状態を呈する症候群1)である。成人の場合,薬剤によるものが圧倒的に多く(これが通常でのTEN),小児の場合,黄色ブドウ球菌の産生する表皮剝奪毒素(exfoliative toxin:以下,ET)による全身中毒反応により生ずる。別名,ブドウ球菌性TEN,staphylococcal scalded skin syndrome(SSSS)ともいい,両者ともLyell syndromeの範疇に入るが病態・予後はまったく異なる。
別名,中毒性表皮壊死融解症(toxic epidermal necrosis:以下,TEN)ともいう。種々の病的過程のある時期に,ちょうど第2度熱傷のように表皮が広範に剝離する状態を呈する症候群1)である。成人の場合,薬剤によるものが圧倒的に多く(これが通常でのTEN),小児の場合,黄色ブドウ球菌の産生する表皮剝奪毒素(exfoliative toxin:以下,ET)による全身中毒反応により生ずる。別名,ブドウ球菌性TEN,staphylococcal scalded skin syndrome(SSSS)ともいい,両者ともLyell syndromeの範疇に入るが病態・予後はまったく異なる。
参考文献
1)西山茂夫:皮膚病アトラス.文光堂,東京,2004,p145
2)飯島正文:最新皮膚科学大系5.薬疹・中毒疹,飯塚一・他(編).中山書店,東京,2004,pp47-55
3)西嶋攝子:皮膚科専門医テキスト,植木宏明・他(編).南江堂,東京,2002,p773
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