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症候群事典 M
Moebius syndrome
著者: 伊藤八次1
所属機関: 1岐阜大学医学部耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.187 - P.187
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Moebius syndromeは先天性両側性顔面神経麻痺を主症状として,ほかの脳神経麻痺や四肢・顔面の形成不全を伴う症候群である。先天性両側性顔面神経麻痺については,1880年,von Graefeが初めて1症例を報告した。その後いくつかの報告を経て,1888年,1892年にMoebiusは先天性両側性顔面神経麻痺にほかの先天異常を合併する症例について,自験例および過去の報告例を詳細にまとめた。以後,本症候群はMoebius syndromeと呼ばれるようになった1)。わが国では,1959年,谷ら2)の報告が最初とされる。
Moebius syndromeは先天性両側性顔面神経麻痺を主症状として,ほかの脳神経麻痺や四肢・顔面の形成不全を伴う症候群である。先天性両側性顔面神経麻痺については,1880年,von Graefeが初めて1症例を報告した。その後いくつかの報告を経て,1888年,1892年にMoebiusは先天性両側性顔面神経麻痺にほかの先天異常を合併する症例について,自験例および過去の報告例を詳細にまとめた。以後,本症候群はMoebius syndromeと呼ばれるようになった1)。わが国では,1959年,谷ら2)の報告が最初とされる。
参考文献
1)Pitner SE, et al:Observations on the pathology of the Moebius syndrome. J Neurol Neurosurg Psychiat 28:362-374, 1965
2)谷 秀雄・他:先天性両側顔面神経麻痺症候群.脳と神経11:607-611,1959
3)Igarashi M, et al:Moebius syndrome and central respiratory dysfunction. Pediatr Neurol 16:237-240, 1997
4)Henderson JL:The congenital facial displegia syndrome:Clinical features, pathology, and etiology. Brain 62:381-403, 1939
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