文献詳細
文献概要
症候群事典 M
Munchausen syndrome
著者: 西村忠己1 細井裕司1
所属機関: 1奈良県立医科大学耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.193 - P.193
文献購入ページに移動定義・概念
1951年,Asher1)により報告された症候群で,現実的利益を認めない身体症状の自己産出,あるいは偽装を特徴とする疾患である。当初の報告では,患者の特定の「困った」行動パターンや人格傾向が注目されていた。しかしその後,徐々に疾患概念が変化し,現在の診断基準では虚偽性障害のなかに含まれ,身体症状を自ら慢性的に産出する一群を指すようになった。
1951年,Asher1)により報告された症候群で,現実的利益を認めない身体症状の自己産出,あるいは偽装を特徴とする疾患である。当初の報告では,患者の特定の「困った」行動パターンや人格傾向が注目されていた。しかしその後,徐々に疾患概念が変化し,現在の診断基準では虚偽性障害のなかに含まれ,身体症状を自ら慢性的に産出する一群を指すようになった。
参考文献
1)Asher R:Munchausen's syndrome. Lancet 260:339-341, 1951
2)西松能子・他:本邦における身体症状を伴う慢性虚偽性障害(いわゆるMunchausen's syndrome)の検討.臨床精神医学24:1631-1639,1995
3)American Psychiatric Association:Diagonosis and Statistical Manual of Mental Disorders 4th ed(DSM-Ⅳ). American Psychiatric Association, Washington DC, 1994
掲載誌情報