文献詳細
文献概要
症候群事典 O
omohyoid muscle syndrome
著者: 島田剛敏1 久育男1
所属機関: 1京都府立医科大学耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.202 - P.202
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嚥下時に肩甲舌骨筋(omohyoid muscle)の膨隆によって,側頸部に索状または腫瘤状の隆起を生じ,安静時には消退する症候群である。
病因・病態・疫学
本邦では1例の報告を散見するのみであり,まとまった数の報告はない。Ye1)が1980年に10例を報告しているが,これが最多症例の報告である。若い男性に多いとされている。Omohyoid muscleの膨隆の原因について一定した見解は報告されていないが,変性筋疾患のなかでYe1)はhyaline degenerationを,牧野ら2)は外傷後のmyogenic atrophyを病理組織学的診断を根拠にその原因と報告している。またCaswell3),渋沢ら4)は,omohyoid muscleの舌骨付着部の位置異常により嚥下時に動く甲状軟骨がomohyoid muscleを刺激して筋硬直や異常感が生じるとしている。
嚥下時に肩甲舌骨筋(omohyoid muscle)の膨隆によって,側頸部に索状または腫瘤状の隆起を生じ,安静時には消退する症候群である。
病因・病態・疫学
本邦では1例の報告を散見するのみであり,まとまった数の報告はない。Ye1)が1980年に10例を報告しているが,これが最多症例の報告である。若い男性に多いとされている。Omohyoid muscleの膨隆の原因について一定した見解は報告されていないが,変性筋疾患のなかでYe1)はhyaline degenerationを,牧野ら2)は外傷後のmyogenic atrophyを病理組織学的診断を根拠にその原因と報告している。またCaswell3),渋沢ら4)は,omohyoid muscleの舌骨付着部の位置異常により嚥下時に動く甲状軟骨がomohyoid muscleを刺激して筋硬直や異常感が生じるとしている。
参考文献
1)Ye BY:Omohyoid muscle syndrome:Report of a case. Chin Med J 93:65-68, 1980
2)牧野邦彦・他:Omohyoid muscle syndrome.日耳鼻86:721-724,1982
3)Caswell HT Jr:The omohyoid syndrome. Lancet 2:319, 1969
4)渋沢三伸・他:Omohyoid muscle syndromeの1症例.日耳鼻89:833-838,1986
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