文献詳細
文献概要
症候群事典 O
orbital apex syndrome(眼窩先端部syndrome)
著者: 土井直1 山下敏夫1
所属機関: 1関西医科大学耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.205 - P.206
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眼窩先端部には上眼窩裂と視神経管があり,眼窩先端部の病変によりそのなかを通る神経が障害される。上眼窩裂には動眼神経(Ⅲ),滑車神経(Ⅳ),外転神経(Ⅵ),三叉神経第一枝(Ⅴ1)の眼神経および眼交感神経が通り,視神経管には視神経(Ⅱ)が通っている。これらすべての神経が障害され,(1)全外眼筋麻痺,(2)三叉神経第1枝の眼神経領域の知覚低下,(3)視神経障害を三主徴とする症候群が眼窩先端部症候群である。1927年にRolletとColratにより“syndrome de l'apex orbitoire”と記載されたものが初めてと考えられている1)。
眼窩先端部には上眼窩裂と視神経管があり,眼窩先端部の病変によりそのなかを通る神経が障害される。上眼窩裂には動眼神経(Ⅲ),滑車神経(Ⅳ),外転神経(Ⅵ),三叉神経第一枝(Ⅴ1)の眼神経および眼交感神経が通り,視神経管には視神経(Ⅱ)が通っている。これらすべての神経が障害され,(1)全外眼筋麻痺,(2)三叉神経第1枝の眼神経領域の知覚低下,(3)視神経障害を三主徴とする症候群が眼窩先端部症候群である。1927年にRolletとColratにより“syndrome de l'apex orbitoire”と記載されたものが初めてと考えられている1)。
参考文献
1)Lakke JPWF:Superior orbital fissure syndrome. Arch Neurol 7:289, 1962
2)中川広人・他:脳神経の症候学.複数の脳神経障害の組み合わせ.眼科先端症候群.Clinical Neuroscience 18:697,2000
3)石川 洋・他:神経眼科Q & A.脳・脳神経疾患.眼科先端症候群について教えて下さい.あたらしい眼科21:91-94,2005
4)Yeh S, et al:Orbital apex syndrome. Curr Opin Ophthalmol 15:490-498, 2004
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