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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科78巻5号

2006年04月発行

文献概要

症候群事典 O

orbital apex syndrome(眼窩先端部syndrome)

著者: 土井直1 山下敏夫1

所属機関: 1関西医科大学耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.205 - P.206

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定義・概念

 眼窩先端部には上眼窩裂と視神経管があり,眼窩先端部の病変によりそのなかを通る神経が障害される。上眼窩裂には動眼神経(Ⅲ),滑車神経(Ⅳ),外転神経(Ⅵ),三叉神経第一枝(Ⅴ1)の眼神経および眼交感神経が通り,視神経管には視神経(Ⅱ)が通っている。これらすべての神経が障害され,(1)全外眼筋麻痺,(2)三叉神経第1枝の眼神経領域の知覚低下,(3)視神経障害を三主徴とする症候群が眼窩先端部症候群である。1927年にRolletとColratにより“syndrome de l'apex orbitoire”と記載されたものが初めてと考えられている1)

参考文献

1)Lakke JPWF:Superior orbital fissure syndrome. Arch Neurol 7:289, 1962
2)中川広人・他:脳神経の症候学.複数の脳神経障害の組み合わせ.眼科先端症候群.Clinical Neuroscience 18:697,2000
3)石川 洋・他:神経眼科Q & A.脳・脳神経疾患.眼科先端症候群について教えて下さい.あたらしい眼科21:91-94,2005
4)Yeh S, et al:Orbital apex syndrome. Curr Opin Ophthalmol 15:490-498, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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