文献詳細
症候群事典 S
Schmidt syndrome(vagoaccessory syndrome)
著者: 竹田泰三1
所属機関: 1高知大学医学部耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.247 - P.247
文献概要
1892年にAdolf Schmidt1)によって報告された,核性,または核下に迷走,副神経が障害された症例に名付けられた症候群である。原典は両側性であるが,現在では一側性の声帯,軟口蓋,胸鎖乳突筋の麻痺を特徴とする症候群で,僧帽筋麻痺,斜頸,頭部の捻転障害なども伴う。Schmidt syndromeには特発性アジソン病に慢性甲状腺炎を伴う自己免疫疾患の異症候群がある。通常Schmidt syndromeといえばそれを指す。そこで混乱を避けるため,本症例は迷走副神経症候群(vagoaccessory syndrome)と呼ばれている。
参考文献
掲載誌情報