文献詳細
症候群事典 S
文献概要
定義・概念
1960年,ShyとDrager1)によって報告された自律神経症状を主とする症候群である。現在ではパーキンソニズムを主体とする線条体黒質変性症や脊髄・小脳変性症状を主体とするオリーブ橋小脳萎縮症とともに多系統萎縮症(multiple system atrophy:以下,MSA)に包括される2)。自律神経症状が主な場合はShy-Drager症候群と慣例的に呼ばれている。泌尿器系の自律神経症状で発症することが多いが,起立性障害が初発症状のことがある。自律神経症状が主体の場合でも運動機能障害が2年以内に明確になる。運動障害で発症する場合には5年以内に自律神経障害が出現する。
1960年,ShyとDrager1)によって報告された自律神経症状を主とする症候群である。現在ではパーキンソニズムを主体とする線条体黒質変性症や脊髄・小脳変性症状を主体とするオリーブ橋小脳萎縮症とともに多系統萎縮症(multiple system atrophy:以下,MSA)に包括される2)。自律神経症状が主な場合はShy-Drager症候群と慣例的に呼ばれている。泌尿器系の自律神経症状で発症することが多いが,起立性障害が初発症状のことがある。自律神経症状が主体の場合でも運動機能障害が2年以内に明確になる。運動障害で発症する場合には5年以内に自律神経障害が出現する。
参考文献
1)Shy GM, et al:A neurological syndrome associated with orthostatic hypotension. A clinical-pathologic study. Arch Neurol 2:511-527, 1960
2)Parikh SM, et al:The nature of the autonomic dysfunction in multiple system atrophy. J Neurol Sci 200:1-10, 2002
掲載誌情報