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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科78巻5号

2006年04月発行

文献概要

症候群事典 T

Tapia syndrome

著者: 白土秀樹1 小宗静男1

所属機関: 1九州大学医学部耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.271 - P.271

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定義・概念

 喉頭麻痺をその一症候とし,それに種々の脳神経麻痺の組み合わせを伴う疾患群は「混合性喉頭麻痺」と呼ばれるが,Tapia症候群(vagohypoglossal syndrome)もその一亜型である。

 1906年,Tapiaら1)は迷走神経,舌下神経が末梢性に麻痺した症例を報告し,1864年にJacksonらが報告した症例と異なり軟口蓋麻痺を伴わないことに注目し発表した。鑑別すべき類似疾患としてCollet-Sicard症候群,Vernet症候群,Schmidt症候群,Avellis症候群,Villaret症候群などが知られている。実際の臨床例では,例えば腫瘍の占拠部位によって障害される神経が決まるため,これらの症候群のいずれも該当しないものも多い。

参考文献

1)Tapia AG:Un nouveau syndrome:Quelques cas d’hemiplégia du larynx et de la langue avec ou sans paralysie du sterno-cléido-mastoiden et du trapeze. Arch Int Laryngol 22:780-785, 1906
2)和田 学・他:Tapia症候群.Clinical Neuroscience 18:714,2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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