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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科78巻8号

2006年07月発行

原著

歯ブラシによる小児の口腔・咽頭外傷

著者: 工藤典代12 有本友季子2

所属機関: 1千葉県立衛生短期大学栄養学科 2千葉県こども病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.551 - P.553

文献概要

I.はじめに

 咽頭外傷の要因にはさまざまなものがあるが,小児では歯ブラシも口腔・咽頭外傷の一因となる。一方,歯の衛生概念が普及し,近年乳児にも歯ブラシによる歯磨きが普及してきている。乳幼児が歯ブラシをくわえたまま転倒することは十分に予想の範囲内である。当科では乳幼児の歯ブラシにより口腔あるいは咽頭に外傷を生じた例を4例経験した。口腔・咽頭外傷の予防と啓蒙に役立てたいと考え,その4例に学童例を加え,5例について受傷の機転や経過などを報告する。

参考文献

1)佃 朋子・他:2か月以上介在した乳児の咽頭異物2症例.日耳鼻103:24-27,2000
2)小田直治・他:副咽頭間隙に刺入した歯ブラシ異物の1例.松江市立病院医学雑誌8:95-98,2004
3)大多和由美・他:歯ブラシによる頬脂肪体ヘルニアの1例.小児歯科41:297-302,2003
4)高野由美子・他:歯ブラシ挫創より皮下気腫を伴った頸部蜂下織炎に至った一症例.静岡市立庄荘内病院医学雑誌13:33-38,2002
5)綿谷早苗・他:歯ブラシによる左頬部粘膜刺傷の一例.日本口腔診断学14:524-528,2001
6)Tanaka T, et al:Penetrating injury to the pharynx by a toothbrush in a pediatric patient. Auris Nasus Larynx 29:387-389, 2002
7)田中哲郎:子どもの事故防止マニュアル.診断と治療社,東京,1995
8)田中哲郎・他:平成3年度厚生省心身障害研究「地域・家庭環境の小児に対する影響などに関する研究」報告書.p189,1992

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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