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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科79巻1号

2007年01月発行

文献概要

原著

舌腫脹を契機に発見された多発性骨髄腫

著者: 福家智仁1 山田弘之1 石田良治1 中村哲1 富岡利文1

所属機関: 1山田赤十字病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.67 - P.71

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Ⅰ.はじめに

 多発性骨髄腫は骨髄で形質細胞が腫瘍化する疾患である。臨床症状は多様で,骨痛,貧血,易感染性,腎障害,消化管症状,全身性アミロイドーシスなどが挙げられる。頭頸部外科医が本疾患に携わる機会は少ないが,その診断過程において関与することもある。今回われわれは,舌腫大,呼吸困難を契機に多発性骨髄腫の診断に至った症例を経験したので報告する。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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