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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科79巻11号

2007年10月発行

文献概要

シリーズ DPCに対応したクリニカルパスの実際

⑳大唾液腺良性腫瘍摘出術

著者: 吉原俊雄1

所属機関: 1東京女子医科大学耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.873 - P.881

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Ⅰ はじめに

 すでに多くの施設とさまざまな疾患に関してクリニカルパス(以下,パスと略す)が導入されている。本来のパスの目的は,

 ①良質で標準的な医療の提供

 ②インフォームド・コンセントの充実

 ③チーム医療の連携強化

 ④業務の効率化とリスクマネージメント

 ⑤患者の医療への参加

 ⑥在院日数の短縮と収支の改善

 ⑦地域および医療機関連携の確立

などが,挙げられる。当院においても医療記録管理部のクリニカルパス推進室が主体となり,全科においてパスの作成と運用が継続中であるが,まだ完成されたものとはいえない。耳鼻咽喉科においても疾患によってはバリアンスの少ないものはパス作成が比較的容易だが,逆にバリアンスの大きい頭頸部癌手術などでは工夫・改善する点も多い。実際に頭頸部腫瘍の治療に際してパスの利用により在院日数の短縮とコスト削減を得たとする報告もある1)。今回は大唾液腺良性腫瘍摘出術のうち特に耳下腺腫瘍を中心に述べたい。

参考文献

1)Cohen J, et al:Critical pathways for head and neck surgery. Arch Otolaryngol Head Neck Surg 123:11-14, 1997
2)武藤正樹・他:クリティカルパス作成.活用ガイド第2版.日総研出版,名古屋,1999,pp123-124
3)Zander K, et al:Critical and anticipated recovery paths:only the beginning. Nurs Manage 25:34-37, 1994

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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