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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科79巻12号

2007年11月発行

文献概要

シリーズ DPCに対応したクリニカルパスの実際

㉑喉頭微細手術

著者: 齋藤康一郎1 長西秀樹1 小川郁1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.955 - P.961

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I はじめに

 喉頭微細手術(LMS)は耳鼻咽喉科領域で全身麻酔を要する疾患のなかで,侵襲・バリアンスが少なく,クリニカルパス(以下,パスと略す)の良い対象といわれている1)。当科でも1997年2月よりパスの使用を開始して適宜改訂が行われた2~4)。導入当初に期待し,また得られたメリットは,記録の短縮・明確化,多方面の医療スタッフの円滑なコミュニケーション,医療スタッフと患者の情報の共有ならびにインフォームド・コンセントにつながるツールとしての利用,新人医師・看護師のオリエンテーションツールとしての有用性,といったことであった3,4)。2003年度より入院医療の包括評価(diagnosis procedure combination:DPC)の導入が始まったことで,各病院において在院日数の見直しなどが行われたが,当科でのLMS施行時の原則入院期間は3~5日間と短く,DPC導入を契機にしたパスの改変は特に行っていない2)。LMSは当科では年間200例程度が施行される症例数の多い手術である。手術日は月曜日と木曜日で,原則として月曜日の手術症例は,土曜日に入院(各月第三週は金曜日入院)で火曜日に退院,木曜日の手術症例は水曜日に入院で金曜日に退院としている。後述するように,パスは外来発生とし,入院日数は3~7日間に対応できるようにしている。

参考文献

1)河田 了:耳鼻咽喉科領域におけるクリニカルパスとインフォームドコンセント.口腔咽喉頭領域におけるクリニカルパス.ENTONI No.37 26-32,2004
2)塩谷彰浩・他:耳鼻咽喉科・頭頸部外科手術とクリニカルパス.喉頭微細手術.JOHNS 20:1133-1137,2004
3)柴原多美子:看護アセスメントと看護記録.その実際 当病棟でのクリニカル・パスウェイの作成―ラリンゴマイクロサージェリーを受ける患者への導入.臨床看護 23:1361-1367,1997
4)田中紀江・他:クリティカル・パスの使い方.導入から評価迄の道案内―LMSのクリニカル・パスウェイ実践の評価.ナーシング・トゥデイ 13:80-86,1998
5)池田俊也:DPCとクリティカルパス―DPCに対する医療機関の対応.医療マネジメント会誌 6:599-603,2006
6)池田俊也:クリティカルパス最近の進歩―DPCとクリティカルパス DPC対応型クリティカルパスの5つの条件.医療マネジメント会誌 5:358-360,2004
7)池田俊也:医療制度改革時代のジェネリック医薬品.看護 58:102-105,2006
8)池田俊也:ジェネリック医薬品の現状と課題.DPCとジェネリック医薬品.Prog Med 26:1003-1007,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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