icon fsr

文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科79巻13号

2007年12月発行

特集 耳鼻咽喉科専門研修をはじめる医師へ―外来処置,手術のコツ,注意点

6.耳管通気,処置について

著者: 高崎賢治1

所属機関: 1長崎大学大学院医歯薬総合研究科展開医療科学講座耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野

ページ範囲:P.1027 - P.1031

文献概要

Ⅰ.はじめに

 耳管通気は耳鼻咽喉科専門医にとって最も重要で特殊な手技であり,日常診療で以前より頻繁に行われている息の長い処置法である。対象疾患は,外来診療での耳管機能不全を含め,中耳疾患の検査,治療の全般にわたり1),また患者の病状によっては原因不明の感音難聴による耳閉感,耳鳴に対しても行われていることがある2)。その方法は,カテーテル耳管通気,ポリッツェル球耳管通気,また特殊な例としてゴム風船を用いた方法などがあるが3),現在の保険診療で認められている,成人に対するカテーテル耳管通気法,小児に対するポリッツェル球耳管通気法について,筆者が行っている方法を中心に述べる。

参考文献

1)高橋晴雄・他:滲出性中耳炎に対する耳管通気の意義.耳鼻臨床 87:735-740,1994
2)栫 博幸:耳鳴治療法としての耳管通気法の評価.日耳鼻 102:650-655,1999
3)八木沼裕司・他:滲出性中耳炎に対する風船を用いた自己通気療法.Otol Jpn 6:121-124,1996
4)山藤 勇:臨床医のための側頭骨・耳管アトラス.金原出版,東京,1998,p16
5)Takasaki K, et al:Measurement of angle and length of the eustachian tube on computed tomography using the multiplanar reconstruction technique. Laryngoscope 117:1251-1254, 2007
6)鳥山 稔・他:日常診療における合併症と偶発症―耳管通気の合併症と偶発症.JOHNS 4:1395-1399,1988
7)沖田有弘・他:耳管通気後の咽喉頭粘膜下・頸部皮下出血例.耳鼻臨床 90:99-103,1997
8)石黒修三・他:耳管通気法により発生した気頭症の1例.耳喉 57:719-722,1985
9)調 賢哉:耳管通気の手技上及び適応上の問題点.JOHNS 12:397-401,1996

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら