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雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科79巻2号

2007年02月発行

文献概要

Current Article

中耳真珠腫の再発防止に対する乳突腔充塡術の有用性―真珠腫の再形成症例に対する施行経験

著者: 池田稔1 鴫原俊太郎1 野村泰之1

所属機関: 1日本大学医学部耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.105 - P.112

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Ⅰ 中耳真珠腫に対する術式

 われわれは中耳真珠腫の再発を防止する術式として乳突腔充塡術を行っており,その有用性について述べる。

 中耳真珠腫に対する鼓室形成術の術式には表1に示すように,いくつかのものがある1)。乳突洞の開放が必要となる例では,外耳道後壁の処理法により,『外耳道後壁保存型鼓室形成術(canal wall up tympanoplasty)』と『外耳道後壁削除型鼓室形成術(canal wall down tympanoplasty)』があり,それらの術式にはそれぞれ利点と欠点がある。

参考文献

1)柳原尚明・他:慢性中耳炎に対する鼓室形成術Tympanoplastyの術式・アプローチの名称について(2000年).Otol Jpn 11:59-61,2001
:Reconstructive Surgery of the Middle Ear, eds by Suzuki J, et al. Amsterdam, Elsevier, 1999, pp3-35
3)Ikeda M, et al:Canal-wall-down tympanoplasty with canal reconstruction for middle ear cholesteatoma:Postoperative hearing, cholesteatoma recurrence, and status of reaeration of reconstructed middle ear cavity. J Laryngol Otol 117:249-255, 2003
4)池田 稔・他:中耳真珠腫に対する自家組織による乳突腔充塡術とその術後成績.Otol Jpn 13:22-26,2003
5)高橋 姿:乳突洞の処理(Obliteration).MB ENT 66:104-108,2006
6)Linthicum FHJr:The fate of mastoid obliteration tissue:A Histopathologic study. Laryngoscope 112:1777-1781, 2002
7)柳原尚明・他:聴力改善の成績判定について(2000年).Otol Jpn 11:62-63,2001
8)池田 稔・他:耳漏を伴う中耳真珠腫例に対する外耳道再建術の評価.日耳鼻 104:805-814,2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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