文献詳細
原著
急性中耳炎時の鼓膜切開後に生じた鼓膜内真珠腫
著者: 工藤典代1 有本友季子2 寺田美恵3
所属機関: 1千葉県立衛生短期大学栄養学科 2千葉県こども病院耳鼻咽喉科 3双葉耳鼻咽喉科(千葉市)
ページ範囲:P.215 - P.218
文献概要
急性中耳炎(acute otitis media:以下,AOMと略)に鼓膜切開を行うことは以前からかなり頻繁に行われてきた。鼓膜切開施行時の鼓膜の位置や鼓膜麻酔など留意事項については記述も多く,耳鼻咽喉科医師であればそれらの教育も受けてきている。また,鼓膜切開後の合併症として頻度は低いものの高位静脈球による大出血や永久鼓膜穿孔についても十分に認識が得られている。しかし鼓膜切開後に真珠腫が発生したという報告は過去の文献上でも見当たらない。今回,同時期に幼児の2症例を経験したため報告する。
参考文献
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