耳鼻咽喉科・頭頸部外科79巻6号

2007年05月発行

原著

耳後部に発生したeccrine spiradenomaの1例

著者： 宮本真理子¹ 山村幸江¹ 西嶋文美¹ 吉原俊雄¹

所属機関： ¹東京女子医科大学病院耳鼻咽喉科教室

ページ範囲：P.405 - P.408

Ⅰ．はじめに

　Eccrine spiradenoma（エクリンらせん腺腫）は，1956年Kerstingら^1）により報告された，エクリン汗器官起源の比較的稀な良性腫瘍である。わが国では，1962年古谷ら^2）の報告以来，約150例の報告があるが^3），耳鼻咽喉科領域での報告は少ない。今回われわれは，耳後部に発生したeccrine spiradenomaの1例を経験したので，臨床経過に若干の文献的考察を加えて報告する。

参考文献

1）Kersting DW, et al：Arch Dermatol 73：119-227, 1956

2）古谷達孝・他：皮膚臨床 4：571，1962

3）福永麻紀・他：Multiple eccrine spiradenomaの1例．臨床皮膚科 54：651-653，2000

4）立原恭子・他：エックリン螺施腺腫3症例の報告と文献的考察，ならびに免疫組織学的検討．皮膚臨床 36：1883-1886，1994

5）山本　匡・他：Multiple Eccrine Spiradenoma. 西日本皮膚科 50：843-847，1988

6）Minor皮膚科学

7）川上民裕・他：頭部に生じたEccrine Spiradenomaの1症例．臨床皮膚科 47：1109-1111，1993

8）木花いづみ・他：Malignant Eccrine Spiradenoma過去23例のまとめを中心として．臨床皮膚科 46：123-128，1992