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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科79巻8号

2007年07月発行

原著

伝音難聴の原因となった外耳道神経線維腫症Ⅰ型症例

著者: 菅原一真1 下郡博明1 奥田剛2 橋本誠1 竹本剛1 広瀬敬信1 山下裕司1

所属機関: 1山口大学大学院医学系研究科耳鼻咽喉科学分野 2宇部興産中央病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.561 - P.564

文献概要

Ⅰ.はじめに

 神経線維腫は単発性のものと多発性のものに分類される。また,多発性のものは,神経線維腫症(von Recklinghausen病)として発症することが知られている1)。耳鼻咽喉科領域では,神経線維腫症Ⅱ型が聴神経腫瘍として難聴をきたすことがよく知られている。しかしながら,神経線維腫症Ⅰ型であっても,腫瘤が外耳道に出現すれば難聴をきたしうる。今回われわれは,伝音難聴をきたした神経線維腫症Ⅰ型に対して,外科的手術を行って良好な結果を得たので報告する。

参考文献

1)堀 泰高・他:神経線維腫症―von Recklinghausen病との関連.JOHNS 20:625-629,2004
2)Coakly D, et al:Diffuse neurofibroma ovstructing the external auditory meatus. J Laryngol Otol 111:145-147, 1997
3)伊藤 勇・他:外耳道神経線維腫による伝音難聴例.耳鼻臨床 87:61-65,1994
4)渡辺健一・他:レックリングハウゼン氏病の耳介腫瘍により外耳道狭窄をきたした1例.埼玉縣醫學會医学雑誌 31:240-245,1996
5)大木雅文・他:レックリングハウゼン病における外耳道狭窄症例―病理学的特性と外科的治療法に関する考察.耳喉頭頸 75:376-379,2003
6)南 吉文・他:一側の耳介下垂を主訴としたRecklinghausen病の1例.耳喉 53:367-374,1981
7)加藤 隆・他:右耳介周囲腫瘍を伴ったRecklinghausen病の2症例.耳喉 35:39-44,1963

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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