耳鼻咽喉科・頭頸部外科80巻11号

2008年10月発行

目でみる耳鼻咽喉科

中咽頭カポジ肉腫の1例

著者： 二村吉継¹ 川上理郎² 長谷川恵子³ 伊藤加奈子¹ 矢嶋敬史郎⁴ 白阪琢磨⁴ 竹中洋¹

所属機関： ¹大阪医科大学応用外科学講座耳鼻咽喉科学教室 ²国立病院機構大阪医療センター耳鼻咽喉科 ³大阪府済生会中津病院耳鼻咽喉科 ⁴国立病院機構大阪医療センター免疫感染症科

ページ範囲：P.758 - P.760

文献概要

Ⅰ．はじめに

　カポジ肉腫（Kaposi's sarcoma）は後天性免疫不全症候群（AIDS）患者に合併する代表的な疾患で，多彩な皮膚病変や粘膜病変を呈する。今回われわれは，口腔内の病変よりカポジ肉腫と診断され，HIV感染が判明した症例を経験したので報告する。

参考文献

1）Kaposi M：Idiopathisches multiples Pigmentsarcoma der Haut. Arch Dermatol Syph 4：265-273, 1872

2）白阪琢磨：HHV-8とKaposi肉腫．化療の領域 22：1531-1535，2006

3）小森康夫・他：HIV感染者/AIDS患者200例の口腔症状に関する臨床的観察．J Jpn Stomatol Soc 53：155-160，2004

4）弓削　忠・他：当科におけるHIV感染者の検討．耳喉頭頸 76：210-213，2004