耳鼻咽喉科・頭頸部外科80巻13号

2008年12月発行

目でみる耳鼻咽喉科

舌癌切除後の再建皮弁に生じた尋常性疣贅の1例

著者： 中溝宗永¹ 横島一彦¹ 稲井俊太¹ 酒主敦子¹ 川本雅司²

所属機関： ¹日本医科大学付属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科 ²日本医科大学付属病院病理部

ページ範囲：P.902 - P.903

文献概要

Ⅰ．はじめに

　進行期頭頸部癌切除後の再建では，遊離組織移植術が頻繁に行われ，再建組織として皮弁が用いられる機会は多い。再建皮弁に新たな癌が発生した報告は散見される^1～3）が，疣贅が発生した報告は少ない。今回はわれわれの経験を報告する。

参考文献

1）内山清貴・他：頭頸部再建に用いた皮弁に生じた癌の3例．日本マイクロ会誌 9：93，1996

2）飛田順平・他：舌癌前腕皮弁再建部に8年後に発症した扁平上皮癌の1例．日口腔外会誌 46：826，2000

3）佐藤　英・他：舌癌切除後の再建に用いた腹直筋皮弁に皮弁発癌を認めた1症例．頭頸部癌 33：194，2007

4）江川清文：尋常性疣贅．最新皮膚科学大系15．ウイルス性疾患　性感染症．中山書店，東京，2003，pp70-77