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特集 聴神経腫瘍の治療:症例呈示と治療原則
4.聴神経腫瘍の治療:症例呈示と治療原則
著者: 土井勝美1
所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.935 - P.942
文献購入ページに移動Ⅰ.はじめに
1999年4月~2008年9月までに,聴神経腫瘍の診断名で筆者の外来を受診した122症例のうち,耳鼻咽喉科で外科治療を行った症例が42例,脳神経外科へ治療を依頼した症例が6例,6か月~1年ごとのMRI検査を含む外来経過観察中(いわゆるwait & scan)の症例が38例,放射線治療(CyberKnife:CK)を依頼した症例が10例,現在は未受診(他施設で治療もしくは経過観察中と思われる)の症例が26例である(図1)。
本稿では,症例数は少ないものの,筆者がこれまでに経験した聴神経腫瘍の外科治療および放射線治療の成績を紹介し,興味あるいくつかの症例を呈示すると同時に,治療経験がいまだ十分とはいえない耳鼻咽喉科医の筆者が現時点で想定する治療原則について述べてみたい。
1999年4月~2008年9月までに,聴神経腫瘍の診断名で筆者の外来を受診した122症例のうち,耳鼻咽喉科で外科治療を行った症例が42例,脳神経外科へ治療を依頼した症例が6例,6か月~1年ごとのMRI検査を含む外来経過観察中(いわゆるwait & scan)の症例が38例,放射線治療(CyberKnife:CK)を依頼した症例が10例,現在は未受診(他施設で治療もしくは経過観察中と思われる)の症例が26例である(図1)。
本稿では,症例数は少ないものの,筆者がこれまでに経験した聴神経腫瘍の外科治療および放射線治療の成績を紹介し,興味あるいくつかの症例を呈示すると同時に,治療経験がいまだ十分とはいえない耳鼻咽喉科医の筆者が現時点で想定する治療原則について述べてみたい。
参考文献
1)Karlan MS, et al:Inracochlear neurilemmoma. Arch Otolaryngol 96:573-575, 1972
2)Doyle KJ, et al:Intralabyrinthine schwannomas. Otolaryngol Head Neck Surg 110:517-523, 1994
3)小松崎 篤:内耳道の病変.医学書院,東京,1987
4)Sakamoto H, et al:Positoron emission tomographic imaging of acoustic neuromas. Acta Otolaryngol Suppl 542:18-21, 2000
5)Welling DB, et al:cDNA microarray analysis of vestibular schwannomas. Otol Neurotol 23:736-748, 2002
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