文献詳細
原著
小児副咽頭間隙膿瘍の1例
著者: 細川誠二1 林理佐子2 岡村純1 峯田周幸1
所属機関: 1浜松医科大学耳鼻咽喉科 2磐田市立総合病院耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.145 - P.148
文献概要
小児の副咽頭間隙膿瘍は非常に稀である。Brianら1)は93例の小児頸部膿瘍を報告しているが,副咽頭間隙膿瘍は3.4%,3例のみであった。それと同時にこれらの感染症はときに急激な増悪をきたし,浮腫や腫脹による上気道閉塞や縦隔へ膿瘍が進展して重篤な病態を引き起こすことがある。そのため,治療に当たっては迅速かつ的確な診断に基づいた適切な外科的治療が重要となる。今回われわれは4歳・男児の副咽頭間隙膿瘍症例を経験し,頸部外切開により治療し得たのでこれを報告する。
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