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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科80巻2号

2008年02月発行

シリーズ DPCに対応したクリニカルパスの実際―悪性腫瘍

②中咽頭:側壁T2症例

著者: 安藤瑞生1 浅井昌大1

所属機関: 1国立がんセンター中央病院頭頸科

ページ範囲:P.169 - P.180

文献概要

Ⅰ はじめに

 国立がんセンター中央病院頭頸科では2003年よりクリニカルパス(以下,パスと略す)の導入を始めた。当初は舌部分切除術や甲状腺手術,頸部郭清術単独などのシンプルな術式に限って運用し,対象を順次拡大してきた。現在では,遊離皮弁による再建手術を含む多くの術式においてパスを運用している。

 パス運用の要点はアウトカムの設定およびバリアンスの分析・対応であり,パスの導入に当たっては,バリアンス分析を可能にする症例数の蓄積が見込めることがまず必要である。症例数の割に術式が多い頭頸部癌手術においては,細かな疾患・術式単位のパスを作成してしまうと,多忙な病棟業務のなかで簡便な指示セットとしてのみ使用され,パス本来の目的を見失いかねない。現在,当科では中咽頭側壁T2の手術症例(遊離皮弁による再建なし)を単独のパスとしてではなく,『口腔咽頭手術』というパスの対象疾患のひとつとして運用している。

参考文献

1)森山美知子・他:アウトカム・マネジメント―成果医療とは.月刊ナーシング 23:18-28,2003
2)深谷 卓:クリニカルパス.日本耳鼻咽喉科学会専門医通信 78:12-13,2004
3)医学通信社編集部(編):DPC点数早見表.医学通信社,東京,2006,pp54-56

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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