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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科80巻6号

2008年05月発行

原著

髄液漏と外転神経麻痺をきたした蝶形骨洞炎の1例

著者: 太田有美1 小川賀子1 嶽村貞治1 二宮宏智2

所属機関: 1市立堺病院耳鼻咽喉科 2市立堺病院脳神経外科

ページ範囲:P.377 - P.381

文献概要

Ⅰ.はじめに

 蝶形骨洞および篩骨蜂巣は眼窩尖端部,海綿静脈洞に近接することから,これらの副鼻腔病変から第Ⅱ~Ⅵ脳神経に障害をきたすことがある1,2)

 今回,蝶形骨洞炎に外転神経麻痺,髄液漏および翼突筋部膿瘍による開口障害を合併した症例を経験したので報告する。

参考文献

1)飯沼壽孝・他:眼球障害をきたした蝶形骨洞炎.JOHNS 15:505-508,1999
2)八木橋修・他:海綿静脈洞病変87症例の検討.臨眼41:973-976,1987
3)Lawson W, et al:Isolated sphenoid sinus disease:An analysis of 132 cases. Laryngoscope 107:1590-1595, 1997
4)Ada M, et al:Isolated sphenoid sinusitis presenting with unilateral VIth nerve palsy. Int J Pediatr Otorhinolaryngol 68:507-510, 2004
5)Nemzek W, et al:MR features of pachymeningitis presenting with sixth-nerve palsy secondary to sphenoid sinusitis. AJNR 16:960-963, 1995
6)杉田明美・他:分娩後に外転神経麻痺を併発した副鼻腔炎例.耳鼻臨床98:217-221,2005
7)田中伸明・他:特発性鼻性髄液漏.JOHNS 15:459-562,1999
8)間島雄一:鼻性髄液漏.新図説耳鼻咽喉科・頭頸部外科講座,夜陣紘治(編).メジカルビュー社,東京,2000,pp224-227
9)山口宗一・他:孤立性蝶形骨洞炎症例の検討.耳鼻臨床99:11-17,2006
10)吉野由紀子・他:右外転神経麻痺と視野障害を認めたアレルギー性真菌性副鼻腔炎の1例.日鼻誌43:6-13,2004
11)村下秀和・他:外転神経麻痺を呈した蝶形骨洞囊胞の1例.耳喉頭頸78:147-150,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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